観光や登山を空腹状態でこなしたのでもうバテバテ。「適当に切り上げて早めに港に行ってもらおう」と思ったのですが、「もう1ケ所見て欲しい場所があります。近くにお茶の博物館がありますからそこで一休みして、そちらに向いましょう」、と案内されたのが翰林公園。見て欲しいものとは、溶岩洞窟と鍾乳洞が同居する、世界でも珍しい洞窟だそうです。 |
翰林公園、園内マップ 右下が温室、中央上部が洞窟、その下が民俗村です |
翰林公園は洞窟の周辺に、亜熱帯植物園・盆栽園・岩石園・鳥の庭園・民俗村などを配置した広大な公園で、入園料は旅行中最高値の7,000ウォン。ビールなら2本、軽い食事なら出来る金額です。韓さんは、「洞窟だけ見てくれば良いですからね」と送り出してくれたけど、園内は強制一方通行になっていて、亜熱帯植物園のいくつかの温室を通過しないと洞窟に辿り付けない様になっています。ヤレヤレ。
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公園のある地区周辺には多くの洞窟があると言いますが、こちらで見られるのは挟才窟と双竜窟の2つ。どちらも万丈窟と同様の熔岩洞窟ですが、特筆すべきはここがかつて海底だったこと。そのため、『地表に堆積された貝が雨水に溶けて熔岩石の隙間から入り込み、鍾乳石や石筍を形成させた複合洞窟で学術的意味が非常に高い』のだそうです。 |
地下の大橋脚:双竜洞窟 |
写真は双竜窟の最後にある「地下の大橋脚」。解説版によると『天井まで埋まっていた砂を取り除いたところ、この石柱が現れた。昔ここには知恵の神様が住んでおり、この柱を一周して来ると、神の助力で頭が冴えて良くなると言い伝えられている』だそうです。写真を撮るため2周して来ましたが、効果あったかしら?
さてさて、こんなにも貴重な洞窟が何故世界遺産に指定されないのかと言うと、「堆積した土砂を取り除いて遊歩道をつけるなど、人為的な操作が加えられすぎているから」と聞きました。確かにここは、「学術的」と言うより単なる「観光資源」の扱い。照明だけならまだしもツリーに小鹿、その上「HAPPY NEW YEAR!」のイルミネーションまで飾られているんですもの、ちょっと興ざめでした。 |