エジプトでも最大規模の神殿で、高さ43mの塔門、ラムセス2世の巨像、大列柱室などが続き、訪れる者を圧倒してきます。ここで映画ファンの方は、「アレ、どこかで見たことがあるな。」と思われるのではないでしょうか。そうです、「ナイル殺人事件」で上から大きな石が落とされた、あのシーンが撮影されたのがこの列柱室なんです。 |
カルナック大神殿 : 大列柱室 |
巨大な柱に刻みこまれたラムセス王の偉業は、後で削り取られないようかなり深くノミが入っています。これがハトシェプスト女王の例からの学習結果なんですね。
列柱があるというので楽しみにしていたのですが、中を歩いているとただただ巨大で空々しく、「俺はこんなに力があり偉大なんだぞ」というファラオの威圧しか感じません。エジプトの遺跡はどれもファラオ達の「死後の幸福を約束するもの」で、庶民のものではないのだということが、ここに来て良くわかりました。 |
カルナック神殿・音と光のショーのチケット |
私が遺跡に残る列柱が好きなのは、かつてそこに住んでいた人々の気配を感じることが出来るからです。「自分もここに住んでいたかもしれない」、フトそんな気がよぎるデジャブ(dejavu:初めて経験したことが以前にも経験したように感じられる錯覚)感。その感覚が好き。
「実際そんな気にさせる遺跡に巡り合ったことあるの?」と言われてしまいそうですね。無いから旅を続けているとも言えますが、今まで訪問した中で一番好きな列柱は、トルコのベルガマにあるアスクレピオンのもの、とだけお伝えしておきます。 |