各種ハイキング・コースの基点となるのがハーミテージ・ホテルで、アオラキ/マウント・クック・ビレッジの最上部に位置しています。クライストチャーチとクィーンズタウンを結ぶバスもここで折り返し運転しますので、全行程を乗車の方はこのホテルが昼食場所となります。
1泊2万円以上らしいので今回は手が出ませんでしたが、ハイキングにも便利だし部屋からマウント・クックが見えると言うのも羨ましい(ちなみに、村の下のほうにあるYHAからはマウント・クックは拝めません)。一度は泊まってみたいホテルですね。
YHAに着いたのが13:00、ビジターセンターを訪れたのが14:00。初めての山を午後になってから、しかも一人で歩き出すなんて考えてもいなかったので、今日は情報収集だけのつもりでした。でもでも、皆さん気軽に歩き出しているではないですか。17:00には暗くなる12月の日本と違って、夏のNZでの日没は20:00近くです。ならば行って見ようと、往復2時間のケア・ポイントに向かうことにしました。ホテルの前に建つエドモンド・ヒラリー像にご挨拶して、行って来ます。
『エドモンド・ヒラリー:ニュージーランド出身の登山家・冒険家で、1953年にネパール人のテンジンと共に、チョモランマ/エベレスト初登頂を果たした。1958年にはイギリスの南極大陸遠征隊に参加、南極点に立った』。ヒラリーさんの背後、ホテルのガラスに映っているのはマウント・クックです。
ヒラリー像の横から数段上り、車道を横切ればハイキングコースへの入り口です。10分も歩くと右手の山陰からマウント・クックが顔を出し、前面には一面にルピナスが咲き誇る恰好の撮影ポイントに到着します。このルピナス、色鮮やかで大きく山々と一緒に撮影すると景色がとても美しく見えるのですが、先ほど車中でご一緒したガイドさんによれば『繁殖力が強くて駆除が難しい困った存在』なのだとか。
ハイキング・コースは、途中木道を挟みほぼフラットで歩きやすい。行き交う人はまばらでしたが、まだまだ日が高いので一人でも不安はありません。前方に見えているブッシュを抜けると、明日行く予定のフッカー・バレー・トラックへの分岐があり、その辺から緩やかな上りになってきました。
歩くこと40分、セアリー・ターンズ・トラックとの分岐点に着きました。目的地まで後15分です。翌日、セアリー・ターンズ・トラックを歩いた方の話をYHAで聞く機会がありましたが、「途中氷河を渡る場所があり、残雪があって大変だった」そうです。
緩やかにカーブした道を登っていくと、正面にマウント・クックの姿が迫ってきました。ケア・ポイントです。展望デッキに近寄っていくと横に乳母車を押した軽装の親子の姿があり驚きました。「乳母車でも登って来られるほど整備されている」、ケア・ポイントへの道でした。
こちらが展望デッキから見た、ミューラー氷河湖を挟んで見るマウント・クックの雄姿です。