迷宮ラビュリントス 『クレタのミノス王(オリンポスの主神ゼウスの子)が、王妃と牡牛の間に生まれた牛頭人身の怪物、ミノタウルスを閉じ込めるために名工ダイダロスにつくらせた』と神話は語ります。
迷宮の完成後、その秘密を守るため息子のイカロスと共に囚われの身になったダイダロス。牢獄を脱出するために鳥の羽を集めてロウで固め、翼を作ります。そして飛び立ったまでは良かったのですが・・・。太陽に近づきすぎたイカロスは、翼のロウが溶け哀れにも落下してしまいます。「イカロスの翼」の話は歌にもなっていますから、ご存知の方も多いですよね。でもその舞台がここクレタとは、「初耳」かな? |
クノッソス宮殿の入場券 |
ギリシア神話は、父権性を核とするヨーロッパ系のギリシア人が、クレタ人のような母系性の先住民族を制圧、吸収していく中でつくられたと考えられています。そう解釈すると、ゼウスの多情さやバラエティに富んだ子供の多さ、そしてこの迷宮伝説の中にも、正当性を主張する征服者の声が聞こえてくるようです。 |