初期のポリス国家では、各ポリスが神(守護神)を持っていました。オリンピアは神々の王ゼウスが守っていた土地で、ここでゼウスに捧げるために行なわれていた競技会が古代オリンピックです。ポリス間の争いもこの期間中は”お休み”だったそうですから、当初から”平和の競技会”の性格は持っていたのですね。ちなみに皆さん良くご存知のギリシアの首都、アテネの守護神は女神アテナです。 |
近代オリンピックの聖火が採火される、ヘラの神殿 |
広い遺跡内には、体育館、闘技練習場、そしてオリンピック競技の期間中、生け贄の獣が絶えなかったというゼウス神殿などが点在しています。 時々木陰で休みながらハイキング気分で見て回りましたが、もう少し近くでとうっかり柵内に入ったりすると、どこからともなく「ピ・ピ・ピー!」と笛の音。
キョロキョロと見回すと、いましたいました。観光客が木陰で休んでいるとばっかり思っていましたが、あの人もこの人も遺跡の監視人だったのです。 |
近代オリンピックの聖火はヘラの神殿(この写真)前で採火され、世界各地の会場へとリレーされていきます。1997年12月、長野からこの地へNAOCのメンバーが訪れました。そう、長野オリンピックの聖火です。21世紀最初の近代オリンピックの開催地は、発祥の地でもあるギリシアのアテネ。連続テロやイラク戦争、各地でくすぶり続ける民族・宗教問題など、人類が抱える火種はつきないのですが、この”平和の祭典”が二度と戦火で途絶えることがないよう、祈るばかりです。 |