さあいよいよピラミッド、トゥーラで一番見たかった場所です。はやる心を押さえ、メキシコ最後の遺跡を味わいながら階段を登っていくと、「戦士の像」がゆっくりとその雄姿をあらわしました。人類学博物館で見た時は「大きいな」と思ったぐらいでしたが、この場所で見ると迫力と放出しているエネルギーが全く違います。 |
ピラミッドの上に並ぶ戦士の像 |
彼らだって屋根の下より空の下、築いた人々の霊の留まっている場所の方が居心地いいですよね。 ポカポカ陽気のピラミッドの上で、戦士の像に寄りかかって過ごした時間は、眠かったせいもあるのでしょうが夢のようなのどかな一時でした。
トルテカ帝国滅亡後、中央高原を制したのが伝説の地に都を築いたアステカ帝国。「湖に浮かぶ美しい都」と呼ばれたテノチティトランの、伝説に満ちた繁栄と悲劇的な滅亡の歴史は、インカ帝国の末路と似て哀れです。「戦士像つわものどもが夢のあと」。 |