アレッポでまず目についたのが、黒装束に黒手袋、顔までスッポリベールで隠して歩いている女性たちの姿。少なくとも「目」は出していると思っていましたのでビックリしました。ベールを被っただけで気持ちが「守り」に入る(自分が女性であると強制的に認識させられる?)のですから、ベールを通して見る世界って一体どんな風なのでしょう!
「伝統的(保守的?)」なシリアでは、用意してきた白のロングコートにベール姿で歩きました。これには、道行く女性たちが気軽に声をかけてくれる、と言う予想外のおまけつき。黒一色の中に白が混じるのですから、まるでカラス集団の中の白鳥一羽(?)、これは目立ちますよね、きっと。アレッポ城を見学していたこの時も、写真の彼女たちからお声がかかりました。これはチャンスと子供にカメラを向けることから初めて最後に、「ベールで顔を隠せば写真を撮っても大丈夫でしょ !?」 |
ベールで顔を隠せば写真を撮っても大丈夫?! |
イスラム・ファッションに関しての疑問の一つは、この暑い国で何故「白」でなく「黒」を着るのだろうということ。これはヨルダンのワディ・ラムでベトウィンのテントに寄った時「白は砂漠には合わない」とそこの婦人に言われ、「白は確かに汚れが目立つ」と一人で勝手に「ガッテン!」してましたが、本当は”紫外線予防効果”が高いからだったんですよね。最近では日本でも黒の日傘や帽子などが夏の定番になりつつあり、改めて「納得」しております。
それに刺すような陽射しに対しては「目」以外総て覆いたくなるのも自然の成り行き。この衣装は、男性の視線からではなく「太陽から身を守る」ため? のようです。 中東のこの黒装束、教えと共に遠く海を渡ってインドネシアではご覧の通り。 |