パルミラ

 砂丘の向こうに初めてこの古代都市を目にした時「ドキッ」としました。空にそびえる柱の列が動物の肋骨のように、そう遺跡全体がまるで動物の墓場のように、一瞬思えたのです。道路は周壁に囲まれた遺跡の中央、ベル神殿とこの記念門の間を無情なナイフで切り裂くように現在のパルミラ・タウンへと続いています。
物売りがたむろしていて迂回したくなった : 記念門
物売りがたむろしていて迂回したくなった : 記念門
 ここからのびている列柱道路左手には、装飾舞台が美しいローマ劇場や取引場、中央広場には印象的な四面門、そして道は葬祭殿・ディオクレティアンの城塞へと続きます。この城塞上部に立ち、歩いてきた街を振り返るのもいいものです。右手の丘には塔墓、正面遠くベル神殿の向こうには緑が広がり、パルミラにはオアシスがあると実感出来ます。

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