前述の五色って、もしかしたら「五行の色かしら?」。『古代中国に生まれた陰陽五行説は、6~7世紀に日本に伝えられた』となっていますから、王塚古墳の造営時期とも合います。
関連資料はないのですが、宇宙をイメージさせる空間意識は、石人・石馬文化を背景とした菊池川流域の装飾古墳群とは、明らかに異なると思われます。だとすると王塚古墳の被葬者とその取り巻きは、大陸から新思想を持って渡来した最先端の文化集団?! |
展示室中央ににある、王塚古墳石室のレプリカ |
歴史博物館の特別展ではガラス越しでしたが、ここではレプリカの内部まで入っていけます。コダイム王国のシンボル馬が、生き生きと描かれた前室から玄室へと入っていくと、そこはまるでプラネタリウム。壁の上部から天井にかけて描かれた、無数の白い星に取り囲まれてしまいます。
ダブルベッドになっている石床(写真中央奥)に寝るのは無理ですが、真ん中に座って天井の星空を眺めることはできます。この中で永遠の眠りについた、被葬者の気分になって見てみるのも中々オツなものです。 |