お医者さんの住居を改造した和風の1号館。2階は「たたら製鉄」とその技法の展示コーナー。砂鉄採取の用具、木炭の原木、炉つくりのパネル写真に道具類、完成したケラの加工法…などが、整然と並べられています。中で一番興味を持ったのは、「大鍛冶屋」の説明。鍛冶屋は聞いたことありますが、「大鍛冶」とは初耳です。
『たたら炉の底にできた鉄塊(ケラ)には、鋼・鉄・銑(ズク)が含まれている。これを大銅場で細かく砕き、炭素含有量により7段階に選別。 炭素量が1.2%~1.6%のものが玉鋼一級品(総重量の約15%)で、この部分が日本刀の材料となる』。 |
大鍛冶場で作られた、包丁鉄 |
『銑(ズク)や歩ケラ(ぶけら:玉鋼とズクの中間の炭素量)は大鍛冶場に運ばれ、炭火で熔かして炭素を抜き(脱炭作業)、金鎚で叩いて運搬しやすいような延べ鉄にした。これを「包丁鉄」と言い、各地の鍛冶屋(小鍛冶)で日用刃物などに加工された』。 |