2007年10月08日 : 民主化要求のデモを取材中、ミャンマー軍兵士に撃たれて亡くなった長井さんの葬儀がありました。あの衝撃的な映像が世界を駆け巡ってから2週間。僧侶達の逮捕やネットカフェの閉鎖で、国内の様子が外に出てこなくなりました。4年前にミャンマー旅行で知り合った方たちの顔を思い出すと、彼らに何が起きているのか心配でたまりません。 |
シュエダゴン・パゴダ(ミャンマー)の僧侶達 |
軍部が力で民主化運動を押さえ込んでいるミャンマーは、旅行者の間でも「軍に外貨を渡すようなものだから行かない」人と、「アメリカナイズされた他のアジア諸国とは違う素朴さが味わえる」と好む人、意見が大きく分かれる国でした。最初前者だった私でしたが徐々に、「やはり一度は行って見たい」と気持ちが変わり、恐る恐る出かけてみたのが2002年の2月。 |
バゴーへの道で出会った子ども達 |
そこで出会ったのは、瞳を輝かせた子ども達と笑顔が優しい人達で、誰もがシャイで親切でした。心がポカポカする思い出を沢山もらって帰ってきたのですが、今回の事件で思い出したのは、旅行中に出会った少数民族の男性から聞かされた軍部の圧制と「仲間が今も山岳地帯で闘っています。この事実を世界の人に知って欲しい」と言う言葉でした。
彼は今どうしているのでしょう。家や土地を奪われ、タイ国境で難民生活を送っている少数民族の人達に明日は来るのでしょうか。長井さんの事件を風化させてはいけない。一人でも多くの人がミャンマーに関心を持ち、知りたいと思ってくれれば長井さんの死も決して無駄にはならないでしょう。日本政府に訴えたい、「軍事政権を豊かにさせるだけの援助はもう止めて下さい!」と。 |