2008年03月04日 : 関西での用事も済んだので、気になっていた朝鮮通信使の足跡を求め、広島、岡山を回ってきました。自宅からなら車を利用するのですが、今回は旅先から出かけたのでローカル列車と路線バスの旅です。最初に、広島県下蒲刈町の「御馳走一番館」に向かおうと呉線の広駅で下車したのですが、目的地への路線バスはたった4便(1日)。逆算すると現地での滞在時間は2時間ほどしかありません。
1時間に1本平均のローカル線と、1日数便の路線バスを乗り継いでの旅は、効率も悪い上「乗り損ねたらどうしよう」とゆっくり見学も出来ず、精神衛生上は余り良くありませんでした。まあ、時間がたっぷりあれば別なんですけれどね。 |
3月3日は過ぎましたが、珍しい雛飾りだったのでご覧下さい 鹿児島県指宿市岡児ヶ水地区の雛飾り:「カニハワセ」 |
下蒲刈町には適当な宿がなかったので、初日は尾道まで戻ってビジネスホテルに泊まりました。駅前の交番で、「入りやすく魚介類の美味しいお店を」と聞いて紹介してもらった居酒屋「たまがんぞう」。食材にこだわったお料理は美味で、店員さんの応対もテキパキしていて心地良い。「又尾道に来たい」と思わせてくれるお店でした。お近くの方、行ってみてね。
翌日は、放送大学の授業で紹介されて以来気になっていた博物館、松永町の「はきもの博物館」へ。同じ敷地内にある「玩具博物館」では「ふるさと雛めぐり」の特別展(4月7日まで)中で、各地の変わったお雛様も並んでいました。特に驚いたのは、エビやウニが並んでいたこの「カニハワセ」です。『杉の葉や竹で囲った台の上に砂浜を敷き、生きたウニ・カニ・伊勢エビなどを這わせました』とのこと。お雛様からもお国振りがうかがえて、中々興味深い展示でした。 |
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お次は今回のメイン、朝鮮通信使に「ここからの景色は日東第一」と絶賛された福禅寺対潮楼のある鞆の浦です。さてその対潮楼ですが、冬季と言うこともあってか窓を締め切ったまま。しかも窓ガラスは汚れ、お寺には不似合いなカーテンまでかかっているため外が良く見えないのです。遠路はるばる来たのに、「これはないでしょう」って感じ。景色を楽しむには、季節の良い時に再訪するしかありませんかね。
その上2月から3月にかけての鞆の浦は、町をあげて「鞆・町並ひな祭り」で、町の商家でも資料館でもお雛様一色。目的の朝鮮通信使の展示は影も形もありません。土曜日とあってか、どこに行ってもお雛様目当ての観光客がゾロゾロ。観光客誘致には良い取り組みと思いますが、願いが叶わずちょっと残念な鞆の浦訪問となりました。 |
新鮮な魚介類が味わえる真魚市:備前市伊里漁協 |
でも収穫はありました。それは坂本竜馬が関係した海難事故、「いろは丸」の資料館です。右前方に相手船(紀州藩の明光丸)の右舷緑灯火を見た「いろは丸」が、何故衝突されなければいけなかったのか。先月発生したイージス艦「あたご」の事故を、予告するかのような展示に背筋が寒くなりました。防衛庁・自衛隊側には、国民の立場に配慮しての(所詮無理でしょうが)、誠実な対応をお願いしたいところです。
最後の訪問地は、7年来のメル友が住む牛窓地区です。海遊館(こちらの朝鮮通信使資料は写真パネル中心のため、撮影自由だったので助かりました)を見学後、一晩じっくり旧交を温め、翌日は彼女のフリーマーケットのお手伝いをしてきました。途中で寄った伊里漁協の真魚市では、「かきフェア」を開催中。『カラ付き牡蠣、詰め放題1000円!』のお隣の、『焼きたてカラ付き牡蠣無料試食』コーナーへ直行。カキだけでなく、地元特産のニシ貝まで試食させてもらいました。ご馳走様! |