2009年04月21日

2009年04月21日 : 数年前からのTV報道で全国になった福島県の花見山ですが、親族の家から徒歩圏内、しかも「満開だよ」と聞いて出かけてきました。花見山は福島市の東に連なる丘陵地帯に位置しており、遠くからでも丘全体が淡いピンクに染まっているのが判るほどです。
花見山に向かう人の列
花見山に向かう人の列
 臨時駐車場には大型バスが何十台も停まっていて、付近は人でごった返しています。お弁当や土産物を売る店も並んでいて、お花見特有の明るい賑わいに満ちていました。ここから花見山公園入り口まで、歩行者専用通路をゾロゾロと歩いていくのですが、このウォーキングトレイル周辺もソメイヨシノやレンギョウが咲き誇ってきれいでした。


 『花見山は、「きれいな花を皆さんに楽しんでもらいたい」と言う一軒の花卉(かき:鑑賞のため栽培する花物)農家の善意で、昭和34年から私有地を開放している花木畑です。』(花見山ガイドマップより抜粋)。そのため、「飲食は自由ですがお酒はご連慮下さい」とのことでした。
30分、45分、60分と3つの見学コースがある花見山
30分、45分、60分と3つの見学コースがある花見山
 花見山には、30分、45分、60分と、3種類の見学コースが設けられ、体力と時間に合わせて花見が楽しめるようになっています。4月中旬のこの時期、満開の染井吉野や彼岸桜の他にも、黄色の連翹(レンギョウ)に日向水木(ヒュウガミズキ)、紅色の木瓜(ボケ)、そしてチューリップと色とりどりの花々の競演が見られ、予想以上の美しさでした。


 この日は、押すな押すなの人出に圧倒されて30分コースで下山しましたが、その途中からでも市内と残雪の吾妻連峰を展望することができました。来年は体調と準備を整えて、山頂展望台までの60分コースを堪能しようと思っています。
中腹からでも福島の街並みと吾妻連峰の展望が楽しめます
中腹からでも福島の街並みと吾妻連峰の展望が楽しめます
 さて、最後は最近読んだ本、友人に薦められて図書館にリクエストを出していた「雪の下の炎」の話です。この本の作者、チベット人僧侶パルテン・ギャツォ氏は中国のチベット侵攻により28歳で投獄され、31年間の獄中生活を送りました。釈放後にインドに亡命し、チベットに何が起こったのか、その長く続いている苦境と現状を世界に伝える活動をしている方です。

 この本を読んで、2000年に訪問したチベットポタラ宮前広場で目にした、美観を損ねる中国式横断幕のことなどを思い出してしまいました。チベットの人々が、自国の文化や宗教まで否定される理不尽な扱いを受けている現状を、この本を通して是非皆さんにも知っていただきたいと思います。

 『精神が挫けたら、全ては壊れてしまう』と語る著者の言葉に人間の真の強さと勇気を見せてもらったと同時に、大国の理論に振り回される人間の残虐性や愚かさ、哀しさが伝わってくる本です。

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