2009年06月26日

2009年06月26日 : 今「たそがれ清兵衛」を見ながらこれを書いています。ついつい筆(?)を止めて見入ってしまうほど、しっとりとした趣きのある映画ですね。真田広之も宮沢リエも良い味を出してます。「蝉しぐれ」「海鳴り」等など、藤沢周平読みたくなってきました。

 さて今日の話題は、市ヶ谷にある「お札と切手の博物館」訪問記です。私の博物館好きを知っている友人から、「無料で見学できるからちょっと行ってみたら」と以前から言われていたんですよね。

市ヶ谷にある「お札と切手の博物館(国立印刷局博物館)」
市ヶ谷にある「お札と切手の博物館(国立印刷局博物館)」
 こちらは、お札や切手を作っている(印刷している)国立印刷局の博物館です。JRの市ヶ谷駅から歩いて15分ほど、大蔵省印刷局記念館の一部が展示室になっています。開館時間は09:30から16:30(月曜日休館)で、もちろん入館は「無料」です。

 1階でお札と切手の「技術を知り」、2階で「歴史をたどる」展示構成になっていました。館内は撮影禁止ですが、入り口付近にある「あなたの身長・体重は何億円」と「一億円もてますか?」のコーナーだけは写真OK。福沢諭吉や野口英世と一緒に記念写真が撮れます。


 印刷機の模型から始まる1階は要所要所にテレビが置かれ、「お札のできるまで(4分45秒)」、「お札の歴史(5分27秒)」、「お札と人物の話(7分01秒)」、「切手のできるまで(3分42秒)」、「切手の話(5分12秒)」、「漉き入れ紙の話(4分07秒)」の映像資料を見ることが出来ました。

 この展示室の中で一番長く立ち止まっていたのは、偽造を防ぐための技術を紹介したパネル展示の前だったでしょうか。すかしが入っているのは知っていましたが、特殊発光インクやパールインクを使用したり、マイクロ文字や潜像模様(見る角度によって模様が違って見える)を印刷したりと、多くの技がお札に駆使されていることに驚きました。

 ここでは財布からお札を出し、一つ一つの技術を確認しては楽しみました。これを見ておけば偽札を直ぐに見分けられそうです。日本の印刷技術は素晴らしいものと、改めて感心させられました。

1階展示室は「技術を知る」コーナーです
1階展示室は「技術を知る」コーナーです
 2階には、世界一小さいお札(30x24mm)や大きなお札(156x85mm)、最高額面金額のお札(10億兆!)、世界最初の切手や金箔切手など、珍しいお札や切手が並んでいます。日本人がどのように先進の印刷技術を導入したのか、明治政府が雇った外国人技師の展示コーナーもありますので見落とさないで下さいね。

 パネル展示で面白かったのは、「エリザベス女王の髪の中にデビルが見える」と言うカナダのお札です。良く見ると確かに恐ろしい顔が見え、「デビル紙幣」と呼ばれたのも肯けます。学芸員の方に聞くと「丁寧に彫刻した髪型が偶々そう見えただけ」で故意ではなかったようです。ただ良からぬ風評のため、発行された1954年のうちに新紙幣と交換されたそうです。

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