北のファンタジー

 ”北のファンタジー”と名づけられた展示室のアプローチには、北極圏を中心にした地球が配され、入館者を北方民族の世界へと誘ってくれます。 スポット照明で展示物を浮かび上がらせた薄暗い館内は、異文化の世界へ時空超えて旅するにはピッタリの演出です。

 展示は、言語・衣服・食・住居・生業・精神世界に分けられ、各民族の比較が分野ごとにできるようになっています。日用品や精神世界に垣間見られる共通性、衣類・住居に見える多様性など、見学者により様々な発見が出来そうです。

展示室
 
 興味深かったのは、「北方の精神世界」のコーナーです。自然界総てのものに、霊魂の存在を見るアニミズミム。私の中にもそれと同調するものがあり、『シャーマンが神々と交信するために用いた』、衣装や仮面や楽器の展示を前に、引き込まれそうな畏れとときめきを感じてしまいました。

 感心したのは、食のコーナーにあったクッキング・ボックスです。木箱に水と材料を入れ、その中に焼いた石を入れて調理をしたのだとか。この箱は一枚の板を曲げて作られているそうで、その手法にも2度ビックリ。これって秋田の曲げわっぱにも繋がる技術ですよね。

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