資料館の建つ”摩文仁の丘”一体は、沖縄戦終焉の地。展望室に登ると、眼前には沖縄の真っ青な海が広がり「ワー、きれい!」と叫んでしまいましたが、実はここ、当時は”自殺の断崖”と呼ばれていたのだそうです。現在、周辺は平和祈念公園として整備され、1995年には、全戦没者の名を刻んだ”平和の礎”も建てられました。
平和の礎(いしじ) : 「礎(いしじ)」は沖縄方言で「土台・基礎」の意味。沖縄各地には多くの慰霊碑が建てられているが、ここにはその戦没地、日本人外国人、軍人民間人を問わず、沖縄戦で亡くなった総ての人々の名が刻まれている。その数およそ24万。 |
「慰霊の日」と定められた沖縄戦終結の6月23日、 「沖縄全戦没者追悼式」が行われるのはこの公園です |
かつて琉球の先人は、
平和をこよなく愛する民として 海を渡り アジア諸国と交易を結んだ 海は、豊かな生命の源として |
この戦争の原因・結果・意味を真摯に受け止めることなく、ウヤムヤに済ませてしまった人々のおかげで、戦後50年を過ぎた今でも周辺諸国との関係がギクシャクしています。戦争を知らない世代がその負の遺産を背負わされ続ける、と言うのも納得がいかないのに、その上今年は、歴史教科書に靖国参拝問題。
人は一人では生きられない。国も一国では存在し得ない以上、自分を見つめ他者との関係を考えるバランス感覚が、どの国家にも必要なのではないでしょうか。ここの展示をみていると、あくまでも曖昧な態度を取りつづける日本政府に、「ちゃんと学んで!」と言いたくなってきます。この戦争で亡くなった方たちのためにもね。 |