コトン、コトンと言うリズミカルな音が眠気を誘い、昨晩はすぐに寝付いてしまったようです。明け方目覚めてみると列車は、なだらかな起伏の丘がどこまでも連なる、ほとんど人家が見られない大地の中を走っていました。やがて団地や工場風の建物が見え出し、定刻より1時間遅れの8時にハルビン駅に到着しました。 |
1913年竣工のモデルンホテル(現馬送爾賓館) |
ここでの泊まりは、帝政ロシア時代の建物が残る街一番の観光スポット、キタイスカヤ通りに面したモデルンホテル(中国名は馬送爾賓館)。旅人をして「一度は泊まってみたい」と思わせるに充分な、旅心をくすぐる超レトロな建物です。
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シックで豪華なモデルンホテルのロビー |
駅からホテルまで、タクシーの車窓から見た風景はいかにも「近代中国」でしたが、一歩ロビーに足を踏み入れるとそこは別世界。シックで優美な空間が広がっていました。衝立の奥はバーで、左手に見えている階段を上って行くと朝食用のダイニング。客室へのエレベーターは、バーの裏手になっています。 |