瀋陽故宮

 再び市内に戻り、故宮の門前町(?)で腹ごしらえ。知人が連れて行ってくれたのは、看板もあげていない間口一間ほどの小さなお店。でもこのお店の饅頭とワンタンは絶品。具といったら無造作に乗せられた海苔だけでしたが、あっさりとしながらコクのあるスープはワンタンとしっかりマッチして食べやすかったし、10個で2元(約35円)の一口サイズ饅頭も肉汁が口に溢れて美味でした。
大政殿と十王亭
ヌルハチ時代の建物群:大政殿と十王亭
 お腹もふくれた事だし、では故宮へ参りましょうか。開祖ヌルハチと2代ホンタイジが住んだ宮殿は、北京の故宮と区別するため地名を冠し、瀋陽故宮と呼ばれています。正面の大清門を入って右へ向かうとヌルハチ時代の建物群がある東院に出ます。八角形の大政殿に従うように、左右大臣と八旗それぞれの建物が並び、厳粛な雰囲気のある空間でした。


 中路はホンタイジが執務をとった崇政殿、三層の鳳凰楼(瀋陽故宮で一番高い建物)、皇帝と皇后の住まいだった清寧宮が、南から北へ一列に配置されています。朱色の柱に黄色い瓦屋根、天井や欄干部分には鮮やかな文様が描かれ、屋根の上柱の上部、壁などには様々な形状の龍が巧みに彫られ、ここが皇帝の住まいであることを示しています。
清寧宮周辺
清寧宮周辺はホンタイジ時代の建造物
 清寧宮の前にある4つの建物は側室の寝所で、ある建物の中にはゆりかごが吊るされていました。その形状が先日民族博物館で見た北方民族の物と良く似ています。華やかさに目が奪われがちな宮殿ですが、皇帝の身近でもまだ昔の生活習慣が残っていたんだな、と思った 次第です。

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