サキャ南寺

 その後4900mの峠を越え、サキャの町につく頃には体調は絶不調。唯一の観光スポットサキャ南寺の参拝もままならず、「私、車で待っています」。 30分ほど(皆さんが寺院を見て帰ってくるまで)休んで呼吸を整え、なんとか歩けるようになりました。ですからここでは外からの写真だけ。頭痛の中でもカメラを出す気にさせてくれた、サキャ南寺の望楼です。
蒼い空に映える、サキャ南寺望楼のエンジと白の縞模様(この地方特有だとか)
蒼い空に映える、サキャ南寺望楼のエンジと白の縞模様(この地方特有だとか)
サキャ寺豆知識 : 『11世紀、サキャ派の開祖によってトゥム河北岸に建てられた(サキャ北寺)。13世紀、元王朝皇帝フビライ汗が、サキャ寺の座主により仏教に帰依したことから統治権を任され、トゥム河南岸にサキャ南寺も建立。以後100年ほど、サキャ派の僧侶がチベットを支配することとなった』。

 空の蒼、望楼のエンジ、そして遠方の山裾に見える仏塔の白色のコントラスト。訴えかけるようなその美しさに、無意識にシャッターを押していました。帰国後調べてみると、1073年に建立されたサキャ北寺は、文化大革命で破壊され廃墟に。白い仏塔はサキャ北寺跡に再建されたものとわかり、複雑な気持ちになりました。諸行無常の世のはかなさも亦土地に留まり、人に”美”を感じさせるものなのかもしれません。

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