釜山博物館

 1日しか滞在時間がないので、午前中は博物館で過ごすことにしました。釜山の博物館へは地下鉄が利用できます。釜山駅方面からですと、西面駅で2号線に乗換えて大淵駅で下車となります。外に出たら大通りを南下、UNロータリーまで来たら「ピンポン」、その左手が博物館でした。
釜山駅でソウル行きチケットを買ってから博物館へ
釜山駅でソウル行きチケットを買ってから博物館へ
 沿革:『1978年の開館以来、文化遺産の収集・保存・研究を進め、釜山地域の伝統文化継承に力を入れている。所蔵遺物は22,000余点で、その中の1,300余点を常設展示している』。敷地内には石造物など野外展示も見られました。

 こちらの博物館では他館では有料だった日本語のオーディオを、何と無料で貸してくれました。と言うことは、解説にほとんど日本語がないのかも。でもまあ有難いことには変わりありません。さあ、では行って見ましょう!


 館内は、先史室、三韓・三国室、統一新羅室、高麗室、朝鮮室などで構成され、時代別に釜山の姿を知ることができます。紀元前3,000-2,000年の貝塚から発掘された貝のお面や、三韓時代における弁韓人(釜山周辺に居住していた人々)の成形風習など、興味深い展示も見られました。

 体に穴を開けたり(ピアスなど)抜歯する等身体を成形させることの意義は、部族構成員としての認知や異形の尊重、支配者の特権など様々考えられ、世界各地で見られます。メキシコ旅行中にマヤの頭蓋骨扁平の習慣を知り驚きましたが、まさかお隣の韓国でも同様の風習があったとは知りませんでした。

弁韓人に見られた身体成形の風習
これは幼児の頭を板で押さえ、頭蓋骨を扁平に変形させる方法
弁韓人に見られた身体成形の風習
これは幼児の頭を板で押さえ、頭蓋骨を扁平に変形させる方法
 面白かったのは横の英文解説で、『現在でも整形外科や美容整形で身体を変形させる習慣を見ることが出来る』とあったことです。なるほど朝鮮半島の方々が、美容整形に違和感や罪悪感(?)を持たないどころか、積極的に自分の身体を変形させようとするのは、そんな伝統文化があったからかもしれませんね。

 さて、朝鮮室の後が韓日関係室で、当然のことながら秀吉の起こした文禄・慶長の役(壬辰・丁酉倭乱)の展示から始まっていました。教科書などで見覚えのある「釜山鎮の攻防戦」絵はいくつか展示されています。釜山に押し寄せる無数の日本の軍船に、足軽が塀を壊して砦内に乱入する場面や、女性達が屋根の上から応戦する姿が細かく描かれ見ごたえがあります。朝鮮軍の亀甲船が大活躍したジオラマによる海戦再現まで、心苦しい思いで見学してきました。

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