山房窟寺

 日本を出てから7日目。いつもながら疲れもピークになる頃で、昨晩からは食欲もありません。この日は朝もお昼も抜いており、午後はただ「せっかく済州島まで来たのだから見学しなければもったいない」と言う貧乏根性だけで動いていました。アーそれを知ってか知らずか韓さんは、「次はあの山の中腹にあるお寺ですよ」と前方に見えてきた絶壁を指差すではありませんか。「エッツー、あの山に登るの?!」
標高395mの溶岩ドーム、中腹に大きな洞窟があります
標高395mの溶岩ドーム、中腹に大きな洞窟があります
 山房山:『粘性の大きなマグマが地表に噴出してでき た高さ395mの熔岩ドーム(鐘状火山)。山中に部屋のような洞窟が点在していることから、山房山と名付けられた』。ちなみに日本で熔岩ドームと言うと、北海道有珠岳の昭和新山が有名ですね。


 入場料(2,500ウォン)を払って境内に入り、まずは入り口にあったお寺を参拝。中でお供えを作っていた2人のオモニから、ミカンを3個お裾分けで頂きました。この先は上りが20分ほど続いたので、途中このミカンは有難かった。感謝感謝です。
麓から登ること20分、やっと洞窟寺院に到着しました
麓から登ること20分、やっと洞窟寺院に到着しました
 遊歩道はこちらの洞窟まで。奥には仏像が鎮座し、高い天井からは水滴がポタポタと落ちています。これが「長寿の薬水」で、下には水槽が設けられて柄杓が置かれ、誰でも自由に飲むことができます。
洞窟からの眺めです
洞窟からの眺めです
 ここまで登ってくると眼下の展望が開けます。この写真では見えませんが、登山途中で気になったのが、山房山の前の海岸に泊まっていた帆船の存在。後で調べましたら、オランダ船ハメル号がこちらの海岸に漂着(1653年)してから350年たったことを記念して建てた物だそうです。内部には、当時の資料・航海道具などが展示されているそうです。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です