マヌーハ寺院

 オールド・バガン城壁の南門を抜け、大通りを南下するとそこはミンカバー村。この村はずれにあるマヌーハ寺院は、アノーヤター王の時捕虜としてバガンに連れてこられたタトォンの王マヌーハが、寺院建立を許されて建てた曰くつきの寺院です。

 街道沿いに建っているこの寺院、構造も外壁も装飾的な要素がなく、全体的にノッペリとした印象です。

Manuha (タトォン王マヌーハ、1059年建立)
Manuha (タトォン王マヌーハ、1059年建立)
 中に入って驚くのは、空間を最大限に使われて窮屈そうに鎮座している三体の大仏。「不思議の国」で大きくなる薬を飲んだアリスが、頭が天井につかえて困っている、そんな風情の仏様たちなのです。裏手にはこれも、サイズに合わないお棺に入れられて、困惑しているかのような涅槃仏。「地下鉄の電車はどこから入れたの」ではありませんが、どのように安置したのでしょうね。

 捕虜になった王様がどんな待遇を受けていたのか知りませんが、ひたすら来世を願っていたは確かなようです。そのためでしょうか、このお寺は息苦しくて、あまり好きにはなれませんでした。

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