宿は道路に面した玄関から長い廊下が裏手へと続く、うなぎの寝床のような細長い建物です。水着に着替えて廊下に出ると、どこからかカラオケが聞こえてきました。建物奥の階段を下りると視界が開け、何とものどかな田園風景が広がっています。
正面に池のような露天風呂、左手にプールと円形浴槽、そして右手の浴槽の方からは演歌風のカラオケが聞こえてきていました。 |
水風呂のように冷たかった、正面の露天風呂 |
歴史:1898年(明治31年)軍将校らの温泉招待宿できる。 泉質:弱アルカリ性炭酸泉。 泉温:50度以上。 効能:神経痛、腰痛、関節炎、胃腸病 その他:台湾四大名湯の一つ。1930年(昭和5年)、昭和天皇の弟、高松宮御夫妻が新婚旅行で訪れる。 |
右手の浴槽の方に目をやると、マイク片手に熱唱中のご婦人と目が合ってしまいました。先ほどから聞こえていた歌声はここが音源だったのですね。一昔前の日本では温泉旅館の大広間にカラオケセットが置かれていたこともあり、リラックスできる温泉とは無縁ではないのでしょうが、防音設備のない露天でカラオケとは驚きました。 |
右手の浴槽の横にはカラオケセット 画面右側に見えるタイル貼りの部分にテレビが置かれています |
こちらの浴槽の湯温はちょうど良かったのですが、横でカラオケをされていたのではとても温泉気分には浸れません。翌朝早起きし、静かな環境でゆっくり入らせてもらいました。 |
左手にはプールも見えています |
視線を左手に移すと、こちらには円形浴槽とプールがありました。湯温も適温で本来なら四重渓温泉の良さを堪能できるはず、だったのですが「まさか!」、右端に見えている男性がシュノーケリングの道具を持ち込んでいて、時々浴槽に潜って練習を始めたのです。浴槽の手前の縁に黄色く見えている物体がその道具です。
台湾四大温泉の一つで台北からも遠く「最も秘境感が味わえるのだろう」と楽しみにしてきたのですが、カラオケにシュノーケリングでは温泉ムード台無しです。正面のお風呂は水風呂のようにぬるいしで、結局自室に戻っての入浴となってしまいました。 |