食後はシンタグマのネオンに戻りティラミス・アイスを食べながらまたおしゃべり。いつしか話は結婚式からお葬式とお墓の話に変わっていました。「ギリシアでは宗教上火葬が認められていないから土葬でしょう。しかもそれを4年後には掘り返して骨壷に納めるわけ。以前は3年で良かったのが今は4年、アテネに人口が集中してきたのでお墓も休みがなく土に力がなくなってきているの。アー、やだ。私は火葬にして欲しいな」ですって。
そういえば昨年も誰かに「日本人旅行者や商社マンがこちらで亡くなると大変よ。ギリシアには火葬の設備がないから日本に運ぶのにかなりお金がかかるの。ヨシコさんもその分の保険ちゃんとかけて来なさいね」と言われていましたっけ。 |
近所のギリシア教会 |
「ところで葬儀費用は?教会でするならあまりかからないんでしょう?」
「とんでもない、日本と同じよ。教会の飾り付けに棺に司教さんへの謝礼(この金額により読経の時間も異なるという所はいずこも同じ)、普通で100万ドラクマぐらいかかるんじゃないかしら?」 約50万円ですが、この国の物価感覚からするとほとんど日本の100万円と同じ。生前葬や自由葬などが認められ始めた日本の方が、選択の幅がある(?)ようです。 誕生から結婚、葬儀にいたるまでギリシア正教と人々の生活とは切り離せないほど深く結びついています。社会主義の政党(PASOK)が政権を握ってからは市役所などでの「市役所婚」も認められるようになったそうですが、「これがまた問題なの。そのカップルに子供ができても”教会の祝福を受けていない”という理由で洗礼を断られたり、葬儀を断られたりしているみたい」 それは大変、彼女でなくとも「どうなるんでしょう」と心配になってしまいます。 |