古代のギリシア人たちは、世界の中心はをデルフィだと考えていて、それを意味する「へそ石」を聖域内に安置していました。現在オリジナルは遺跡近くのデルフィ博物館に展示してあります。 この博物館には、アルカイック期の有翼スフィンクスの像もあって、特有の微笑で来観者をむかえてくれます。オイディプスに謎をかけ、彼を破滅に追いやったのもこの微笑みだったのではないかと思うと、何となく不気味に思えてくる像です。 |
最上部にある劇場跡からの聖域の全景 下方、道路を挟んでアテナの聖域が見えます |
各ポリスの宝庫、神託が行われたアポロン神殿、などを見学しながら登ってくると野外劇場に出ます。ここらははるか下方のアテナの聖域を含め、遺跡の全容が見渡せとても気分が良い場所です。この奥には競技場(スタディオン:紀元前5世紀)があり、スタートライインの石板が残っています。この前に来るとどうしても「ヨーイドン」と走り出したくなる、そんな気持ちは国が違っても同じらしく、この日も徒競走を始める観光客の歓声が響いていました。
古代デルフィでは8年毎(後に4年毎)に、演劇や音楽、運動競技などのコンテスト”ピュティア祭”催されていたとか。この劇場や競技場がその会場となったと思うと、走りにも力が入りそうですね。 |