話には聞いていたもののこの博物館、予想以上に内容が豊富(展示品が多い)で、最初の展示室からシッカリ見ていましたら、5,6室まで来た所でもうギブアップ気味になっていました。でも、館の要に位置する第7室までは頑張って下さい。
第7室「メシカ・アステカ」。この部屋の中央にドンとおさまっているのが、直径3.6mはあろうかという「太陽の石」。アステカ・カレンダーとも呼ばれているこの石は、暦というより『アステカ人の宇宙観・世界観を石に刻んだ物』で、この博物館の秘宝ともいえる存在です。 |
アステカ人の宇宙観・世界観を表現した「太陽の石」 |
中央は爪のある両手をのばして人間の心臓を掴んでいる、太陽神「トナティウ」。5度目の生まれ変わりという彼を長生きさせるためには、「人間の血を流されなければならない」と信じられていました。
「もっと心臓と血をくれ!」と言うかのように、ベロンと出された(ナイフの形をした)舌、そのメッセージの前には「絶句」しかありません。でも、目をそらせたくても見ずにはいられない、そんな力がこの「太陽の石」にはありました。 |