13日目 : 朝7時のバスでテ・アナウに向かいます。乗ったのはクイーンズタウン発テ・アナウ経由でミルフォード・サウンドを周遊し、再びテ・アナウ経由でクイーンズタウンに戻ってくるツァーバスです。この路線、日本人ガイドの同行はありません。
間もなくフィヨルド・ランド国立公園の拠点テ・アナウに到着、と言う時車内にアナウンスが流れました。「道路クローズ」は聞き取れましたが、一体何を言っているのでしょう。近くに日本人らしき人がいたので「通行止めですか?」と尋ねると、「ミルフォード・サウンドへの道で土砂崩れがあり通れないようです。しばらくテ・アナウで待機し、復旧しない場合はこのままクイーンズ・タウンに引き返す、と言っています」とのこと。
今日から3日間はテ・アナウに滞在するので実害はなし、と安堵して下車しましたが、この日から1週間ミルフォードへの道は通行止めとなり、3日目に予約を入れていたミルフォード・サウンド見学は中止となってしまいました。
降り立ったテ・アナウのバスセンターは、地図では町の中心部なのですが、周囲に商店はまばらで寂しい感じです。まずは情報収集と、湖のほとりにあるiサイトに向かいました。その斜め前に立っていたのがこの巨大なタカヘ像です。
『タカヘはニュージーランド固有種で翼が退化し飛べない。人間が持ち込んだ動物により絶滅したと考えられていたが、1948年フィヨルドランドのマーチソン山脈で生きたタカヘが発見された。以後、国を挙げて保護に取り組んでいる』。
バスでご声をかけたOさんはワーキングホリデーの経験もあり、その後も何度もNZを訪問してはトランピング(日本で言うトレッキング)しているそうです。タカヘはまだ見ていないと言うことで、タカヘが見られるワイルドライフ・センターに一緒に行ってみることになりました。湖に沿って10分ほど歩いた町はずれに、トランピングの拠点にもなっているビジター・センターがあります。ここでトレッキングの資料集めをしてから、その奥にあるワイルドライフ・センターに向かいました。
入り口付近には、ニュージーランド鳩、メキシコアカボウシインコ、ケアなどのゲージが並んでいます。タカヘの住まいは公園の中央部、案内図でもお分かりのようにかなりの広さがあります。ブッシュに隠れていたのかこの区画内のタカヘは見ることはできませんでしたが、手前のゲージに飼われているタカヘは間近に見ることができました。
嘴から頭頂部にかけての鮮やかな赤色、青い胸羽に丈夫そうな赤い脚と、タカヘとロトルアで見たプケコと良く似ています。その違いはどこにあるのか、解説が掲示されていましたのでご紹介します。
『似通って見えるけれど、タカヘは太ったプケコではありません』と書かれた解説と両者の違いを表したイラストです。それを表にしてみましたが、写真で見る限り良く似ています。後日ダニーデンの博物館で骨格の比較展示を見て初めて、「なるほど違う」と納得しました。その写真はダニーデンのページでご紹介します。
体長:63㎝ 体重:プケコの3倍 |
体長:51㎝ 体重:鶏程度 |
繁殖期:年1回 卵数:1,2個 |
繁殖期:年数回 卵数:5,6個 |
生息地:山や森林の草地 | 生息地:河辺や沼地など |