そろそろ山荘のスズランも見頃、寒冷紗と鹿避け薬の効果を確かめに早く見に行きたいと思うのですが、、、、。大学院研究のためのデータ収集に時間がかかり、東京を離れられないでおります。研究の対象は、卒業研究でも扱った「埋納土器」。縄文時代中期から後期にかけて集中して見られる、『墓域以外で検出される石斧や黒耀石などの物を意図的に入れて埋められた土器』です。
資料数の少ない対象土器のデータ収集には各遺跡の調査報告書を丹念に読み、必要な項目を拾い出さなければいけません。今問題になっている先行研究論文のコピペを避けるためにも、この地道な作業は不可欠です。ということで、現在週2のペースで通っているのが、多摩センター駅にほど近い東京都埋蔵文化財センターの資料室です。他地域の博物館や図書館の資料室も利用しましたが、報告書の数からいったらここはピカイチ。私にとっては宝の山です。
埋文センターは「多摩ニュータウンNo.57遺跡」の発掘址に建てられていて、その一部は保存され「縄文の村」として公開されています。『復元住居の周囲には、当時の多摩丘陵に生育していたと考えられる樹木が多数復元植栽されています。 東京都教育委員会』と書かれているように、近くに近代的なビル群があるなど思えないほどの景観が楽しめます。この春、タマノカンアオイ(環境省指定の絶滅危惧種)を初めて目にした時は感激してしまいました。
さて資料収集も山を越え、そろそろ集計・分析作業に入ります。今後は「新しい知見を示す」という難関が待ち受けているのですが、それはちょっと横に置き「来週にはスズランのその後を見に行ってきます!」。