分布図作りに苦労し、新しいWordの機能に悩まされ、プリンターの故障に慌てたりしましたが、何とか修士論文「縄文時代中期後葉に見られる埋納土器の特性」を書き終えました。放送大学には考古学の教授はいないので、調査法も分析法も全て自分で考えました。かなり遠回りしましたが、先行研究に惑わされることなく自由に論考できた点は良かったかな、と今は思ってます。無事大学に郵送しましたのでまずは一安心。でもこれで終わった訳ではなく来月10日に口頭試験があるのです。結構厳しい質問があるようなので、その準備もしなくてはいけません。年末年始はゆっくりできないかも。
論考の対象としたのは縄文時代中期後葉、土器編年では加曾利E式期を中心とした約800年間です。その間を4期に分け、埋納土器の内容物と検出住居址との関連を核に考察しました。こちらが苦労した分布図です。最初は白地図に遺跡名を手入力していたのですが、画像を縮小すると何が何だか分からなくなって最終的にはGoogle Mapを利用することにしました。黄色で示した1期に長野地域で発祥し赤色で示した3期が最も資料数が多いこと、黄緑の4期には関東東北部へと変遷していることなどが(何となく)見ていただけると思います。
4万字に及ぶ内容なのでここでは紹介しきれませんが、口頭試験が終わり合格が確定しましたらPDFファイルにして公開したいと思っています。