PADIライセンス取得後の初ダイブ計画、吟味の末フィリピンのセブ島に決めました。「初心者でも安心のお殿様ダイビングができる」とガイドブックで読んだからです。とは言え、講習で上手くいかなかったあれやこれやが頭に浮かび不安一杯の旅立ちでした。ドキドキハラハラのフィリピン初ダイブ旅行から戻って1週間、ようやく振り返る余裕が出てきましたのでご報告します。
目的地パングラオ島の玄関口は、セブ島からフェリーで2時間のボホール島。両島は橋で結ばれており、今回の宿NOVAビーチリゾートホテルは車で40分ほどの道のりです。ホテルの設備は古いのですが、海を見下ろす立地は最高。初ダイブは、眼下に見えているハウス・リーフでの筏ダイブとなりました。
耳抜きが上手くできない、水深10m以上は潜ったことがないと不安材料は多々ありましたが、スタッフのケイコさんがマンツーマンでついてくれているので2つとも難なくクリアー、無事16mの海底に着きました。ここでは背びれの模様がまるで蟹のように見えるカニハゼに遭遇。後で聞きましたら日本では滅多にお目にかかれないお魚だとか。これは初めからラッキーなことです。以下水中の写真は一緒に潜った小日向さんのを借用しました。小日向さん、ありがとうございます!
ハウスリーフでの筏ダイブ以外で潜ったのが、パングラオ島【8】のアロナビーチと【9】のカリパラン。翌日はバリカサグ島遠征で【1】サンクチュアリー【2】ロイヤルガーデン【3】ブラックホレストの計6か所6本潜りました。講習ダイブから通算すると10本目となり、無事2桁と相成りました。
バリカサグ島のサンクチュアリーは巨大な崖に沿って進む、初心者にはちょっと怖いコース。沈まないよう浮かないよう恐る恐る泳いでいると、「見て!」と言うかのようにケイコさんが手をあげました。指さす方を見上げてみると、そこにはギンガメアジの群れ。群れは向きを変え深度を変え崖の横から離れず泳ぎ回っていて、よく見るとその先頭には少し大きめの魚がいました。これが「南方の海で見てみたい魚Best10」に入るというバラクーダ(オニカマス)です。又もや「ラッキー!」。
次に潜ったロイヤルガーデンの海底は砂地で浅く、先ほどの崖とは雰囲気が全く違います。ここはウミガメが多く見られる場所とかで、海底の海藻を食べている個体、サンゴの間で仮眠している個体といたるところでカメさんに出会えます。寝ている亀には触れるぐらい近寄れますがご用心。バリカサグ島周辺ではサンゴや水中生物に触ることはご法度です。そのため手袋なしの素手で潜りました。時々レンジャーが見回り、違反を目撃されると宿に迷惑かかるそうですので気を付けましょう。
今回はダイビングに特化した日本人の宿で、BCのセッティングから装着までスタッフがしてくれ、ボートに上がるときも素早く水中で機材を外してくれるのでロートルにも楽でした。夕食時に皆さんに「初ダイブをここにしたのは正解」と褒められながらも「ここでのダイビングを経験してしまうと他では潜れなくなりますよ」と冗談半分で言われてしまいました。これだけ楽させてもらうと、確かにそうかもしれません。これも怖い。