羽地ダム

沖縄に戻って約10日。土曜日には「第6回沖縄県武術太極拳交流フェスティバル」が那覇市体育館でありました。北谷町太極拳協会の仲間8人と参加したのですが、延べ400名余が次々と演武するのですから、本当に朝から夕まで太極拳漬けの1日で正直疲れました。翌日曜日には放送大学沖縄学習センター「旅の会」の総会があり琉球大学まで出かけて、と大忙しの週末を過ごしていました。

模範演武(滄州武術館)
模範演武(滄州武術館)

今週になってやっと自然観察に出かける気分になり、行ってきました羽地ダム。羽地ダムは本部半島の根本、やんばる中央部に位置しています。資料館情報に拠りますと『大きな河川がなく慢性的な渇水に悩まされてきた沖縄では、本土復帰の1972年(昭和47年)以降本島森林面積の9割を占めるやんばる地域にダムを作ってきた』そうで、森林に囲まれたダム湖の風景、ちょっと沖縄離れしていました。

羽地ダム全景
羽地ダム全景

水位がかなり低いようですが資料館で質問しますと「梅雨時になれば満水になりますから大丈夫です」とのこと。羽地ダムはロックフィル式で、2005年の完成と比較的新しいものでした。広場に面して建つ管理施設内には見学無料の資料室があり、沖縄と水との関りが良くわかる展示内容になっています。

再び資料館情報です。沖縄本島利水運用基本原則によると取水の優先順位は、『1位海水、2位河川地下水、3位ダム』になっています。ダム貯留水の温存を図るための順位なのだとか。しかしながら『1000リットルの水の値段が、河川ダム水は188円、海水からは282円』とあって、現在はダム水利用8割となっているそうです。

羽地ダム
羽地ダム

資料館で基本情報を集め、ダム湖に出てみました。ロックフィルダムは周囲の環境に溶け込み本当に美しい。欄干の石柱には「琉球の万国津梁未来明け」とか「瑠璃色の鏡蔡温おけみお湖」等、羽地ダムにまつわるイロハかるた陶板がはめ込まれていて見て歩くだけでも運動になるし楽しめました。資料館も含め、こちらのダムはお勧めかも。

クロセセリ
クロセセリ

最後に自然観察の成果2題。1例目はクロセセリ。図鑑には『生息地、九州以南』となっていましたから、長野周辺には飛んでないはず。多分初見かな。

大浦湾干潟のミナミコメツキガニ
大浦湾干潟のミナミコメツキガニ

こちらはダムから東海岸に抜け、大浦湾の干潟で観察したミナミコメツキガニの食事スナップ。集団で黙々と口に砂を運び排泄しながら前進する姿は軍隊の行軍のようで、小さいながらも迫力がありました。「もしも彼らが肉食でこちらに向かって来ていたら」と考えると怖くなりますね。さあこれから磯遊びの季節、次はどこに行きましょう。

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