シャガール

 時々ですがどこからかアコーデオンの音色が聞えてくることがあります。シャンソン、映画音楽、ロシア民謡・・・、だんだん近づいてくるその音色に思わず窓を開けて外を見ると斜め向かいの家の下で「アムール河」を弾いている人がいます。 どうやらお金を落としてくれた家の下で一曲かなで、また別の家へと歩いているようです。ちょうど夕方から夜にかけての時間帯ということもあり、その音色は物悲しく街に響きます。
シャガールの絵
シャガールの絵
 私はこのアコーデオン弾きがくると、いつもシャガールの絵を思い浮かべてしまいます。ロシアの寒村にユダヤ人として生まれたマルク・シャガールの絵には、「ロシアの寒村」「サーカス」「ブランコ乗り」「バイオリン弾き」などが繰り返し描かれていますが、その哀愁をおびた画面が何故かこのアコーデオンの音色とオーバーラップしてしまうのです。


白馬のシャガール美術館
白馬のシャガール美術館
 長野県の白馬村みそら野に、シャガールの作品を集めたシャガール美術館があります。丸太に白壁の山荘風の室内に、さりげなく配された上品な調度品たち。ゆったりと優雅な時間が欲しい時、季節外れのこの美術館はお薦めです。

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