頂上の神殿の中、下を覗き込むようにして立っている人を見かけました。近づいてみると足元に大きな穴が開いていて、地下に向かって階段が延びています。閉所恐怖症なんですが、こういう時は好奇心の勝ち。「下にも出入り口があるのかしら?」と降りてみることにしました。 |
床に大きく開いた穴 突き当りが王墓入り口 |
副葬品のマスク |
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滑りやすくて暗い石段を恐る恐る降りていくと、踊り場で180度角度をかえた階段は大きな三角形の石扉で行き止まり。ここで人類学博物館で見たパレンケのコーナー、ひすいの仮面や浮き彫りのある棺の石蓋、を思い出しました。
「アー、ここがあのパカル王の墳墓だったんだ」。クワバラクワバラ、もう少しで徒然草の「仁和寺にある法師」になるところでした。人類学博物館で見た副葬品のこのマスク、どこか気品を感じたのでカメラを向けました。帰国後読んだ歴史書の中には「パカル王その人」と書いた本もありましたが定説ではないようです。
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この碑銘の神殿で発見された副葬品の数々は、メキシコ・シティの人類学博物館、第10室「マヤ」で見ることができます。通常の展示室から薄暗い地下に降りて、宝物や王墓の実物大のレプリカを覗き見る、という趣向のパレンケ・コーナーは迫力ありました。楽しみにお出かけ下さい。 |