1998年に”里曳き”に参加させてもらってから早6年、また「御柱の年」がやってきました。本当は、豪壮な”木落とし”や”川越し”を見たかったのですが、その”山出し”は4月の初め。その時期は残雪が多くて山荘に入れなかったので、5月3日(上社前宮)4日(同本宮)に行われる”建御柱”を見に行くことにしました。 |
上がり始めた上社前宮「四の御柱」 |
諏訪大社は諏訪湖を挟んで、南東に上社本宮と前宮、北西に下社の本宮と秋宮の4社を総本社とし、(*注)建御名方(たけみなかた)神と配神八坂刀売(やさかとめ)神を祀っています。この四社の社殿の四隅に、計16本の樅(もみ)の巨木を建てるのが「御柱祭」。余り知られてはいませんが実はこの年、県下の多くの神社でも御柱が建てられるのだそうです。
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(*注)建御名方神 : 日本神話上の人物で、古代出雲の主神、大国主命(おおくにぬしのみこと)の息子。国譲りを迫る高天原族(主神、天照大神:あまてらすおみみかみ)の使者、建御雷(たけみかづち:鹿島神宮の祭神)神と闘って敗れ、出雲を追われた。日本海沿いに逃れて諏訪地方に辿り着き、この地域を出ないことを条件に許されたと言う。
彼は土着のミシャグチ神を従えて諏訪大社の祭神となり、その後闘いの守護神として武門の崇拝を集めるようになった。彼の逃亡路には独特の鉄文化が残り、古代産鉄の神とも目されている。 |