順益台湾原住民博物館

 故宮博物院の近くに原住民博物館があると知り行ってみることにしました。何せガイドブックのない身です。行き方が判らなかったのでMRTで土林に出、バスで故宮を目指しました。終点で降りて故宮への階段を登って行くと、建物には中華民国(*3)100年の飾りつけがしてありました。
民国100年:お祝いムードの故宮博物院
民国100年:お祝いムードの故宮博物院
 革命家孫文が中華民国の建国を宣言したのが1912年ですから、今年は丁度100年目にあたるのですね。ここまで来たら内部の見学をしたくなりましたが、今日は時間がありません。後ろ髪を引かれる思いでお祝いムードの故宮を後に、至善路沿いにある原住民博物館へとに向かいました。


 順益台湾原住民博物館は『台湾原住民の生活器具、衣類、祭器などを通して彼らの自然との関わり方や信仰世界を見ていただき、人類文化の多様性を知ることで視野が広がり民族の区別なく協力できるようになること』(博物館パンフレットの紹介文を要約)を骨子として1994年に設立されています。
順益台湾原住民博物館
順益台湾原住民博物館
 原住民の住居をイメージした建物で特に見ていただきたいのは、入り口のひさし『「原住民の現代アートの巨匠」パワワロン・サクリュウ氏の作品「栄誉」』です。原住民の間で羽毛を使うことは『最高の栄誉と権威を象徴する』(パンフレットより)のだそうです。お見落としなく。
パワワロン・サクリュウ作:「栄誉」
パワワロン・サクリュウ作:「栄誉」
 展示は、B1F:信仰と祭儀、1F:人と自然環境、2F:生活と道具、3F:服飾と文化と大きく4つに分かれており、好きなジャンルから自由に見学できるようになっています。館内は撮影禁止で日本語の表示も少ないため、入り口で音声ガイド(50元)を借り、ガイドブック(300元)を買われてから見学されると良いでしょう。

 このガイドブック、痒い所に手が届くように細かく丁寧に解説されているので、台湾原住民に関する入門書としては最適です。中でもトンボ玉の神話や伝承の説明部分は物語として読んでも面白く、こちらのサイトをまとめる際にも大いに参考にさせて貰いました。お薦めです。

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