6、炭と砂鉄の投入 : 炉に木炭をつめ点火。 温度が上がったら、村下(むらげ)の合図で「砂鉄の投入!」。砂鉄を入れて、木炭を入れて、砂鉄を入れて、木炭を入れて…。 『30分おきに木炭と砂鉄を入れ続けること三昼夜、
これを一代(ひとよ)と言う』 |
たたら炎の図 |
この図は、木炭10tに砂鉄6tを投入した時の、炉内部と炎の変化です。 釜の内部が徐々に熔け、底に鉄の塊”ケラ”(赤で示されてます)が出来ていく様子、おわかりになりますか? |
村下(むらげ): 床作りの采配から炉の粘土選び、砂鉄投入のタイミングからケラ出しの時期まで、”たたら”操業は”村下”の指揮のもとに行われた。炉に火を入れてからケラを取り出すまでの三日三晩、気の抜けない不眠不休の作業が続く。
「炎を太陽の色に合わせて鉄を作る」
鉄の品質を左右したその技術は、一子相伝の世襲でした。炎の色を片目で見るため、たたら製鉄従事者の中には目を病む者が多く、「一つ目小僧」は「たたらを生業とする人たちのこと」と言う説もあるほどです。 |