ドナウのフェリー

 昼間は博物館巡りに温泉、夜はハンガリー料理にコンサートとフル回転でこの国を堪能しました。最後にドナウ川沿いの風景を味わいながら、隣国スロヴァキアに入ろうと思います。

 某ガイドブックにフェリーの料金が680フォリント(約510円)となっています。「ずいぶん安いんだな」とは思ったものの疑いもせず、前日からは買い物調整をしてフォリントを残しました。再両替はレートも悪いし損なので、一度両替したらその国で使い切ったほうが良いからです。

 ところが当日カウンターで1,000フォリント紙幣を出すと、「これでは少なすぎます」とにこやかな顔で料金表を指差されてしまいました。そう「680」は「680」でも、オーストリアシリングの間違いだったのです。ドルを持っていましたのでチケット購入(63ドルでした)はできましたが、中途半端にフォリントが残ってしまい「何だか損した」気分です。何に関しても、「盲信は禁物!」ですね。

ドナウ川の水位を調整するために設けられた水門
ドナウ川の水位を調整するために設けられた水門
 この日はアメリカとフランスの団体さんの中に個人旅行者は私一人と言う状態でしたが、陽気なアメリカさん達の中に入り(フランス語は全くわかりませんから)数時間の船旅も退屈しませんでした。

 「甲板で景色でも見ていれば良かったのに」と思うでしょう。ところがどっこい、そうは問屋が卸さない。この水中翼船は高速のため、走行中は甲板に出ることは「禁止」なのです。

 ただ一つの例外が、ドナウ川の水位を調整するために設けられている「水門」の通過時。前後の水門が閉められて上流の水位まで水が入れられるまでの間、乗客は甲板に出ても良いと言うわけです。これが結構時間がかかるので、シーズン中には順番待ちの船も出るそうですよ。


 ブダペスト~(ブラチスラヴァ)~ウィーン間を運行しているドナウ川フェリー、通常1日1往復(7月19日~9月8日の間は2往復)で所要6時間(4時間40分)、料金は1996年10月当時で69ドル(63ドル)でした。尚、括弧内はブダペスト~ブラチスラヴァ間の所要と料金です。

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