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 ハルビン最終日は博物館をメインにして街歩きをすることにしました。まずは民族博物館にもなっている孔子廟へ。この門の横にかかっていた案内によると、

 『中国及び外国人商人の寄付金によって、1929年に建立された東北部最大の孔子廟。南から北に一列に建物が並ぶ、昔の建築様式で建てられた。1985年1月、黒龍江省民族博物館となり、1988年9月より一般に開放されている。』
黒龍江省民族博物館
孔子廟は黒龍江省民族博物館になっています
 中庭の左右に並ぶ配殿も中央の建物も、朱色の壁・柱に黄色い瓦屋根が鮮やか。配殿の天井にはカラフルな装飾がなされ、黒龍江省地域に住む各民族(回族・満族・蒙古族・朝鮮族など)の生活用品が並べられています。北方少数民族の衣装や祭器は、一部アイヌ文化と通じるものがあり興味深いものでした。

 大成殿には、孔子の年表や周辺諸国への影響などがパネル展示されていました。紀元前551年に生まれ、479年に73歳で没しています。ソクラテスより100年近く前の人だったんですね。
祈り
孔子を祭る大成殿内部
並んでいる動物はお供えでしょうか?
 日本のパネルでは聖徳太子や長崎孔子廟の写真に添え『百済博士王仁が285年に渡海し、「論語」と「千字文」を伝えた。中国以外の国の中では、最も儒教の研究が進んでいる国である。』の解説が中国語で書かれていました。漢字を拾い読みして訳してみたので、もし勘違いのところがあったらご容赦を。

柳の綿毛
晩春のハルピンは柳の綿毛の飛ぶ季節(クリックしてね)
綿毛が街中を白く埋め終わると、短い夏が来るのだそうです
 見学者は少なかったのですが、この日中庭のあちらこちらで学生たちがスケッチに励んでいました。自分が足を止めると、画用紙に鉛筆を走らせる音と風が葉を揺らす音しか聞こえない。そんな静けさの中、柳の綿毛が音もなく舞っていました。この綿毛の季節が終わると、ハルビンは短い夏を迎えるそうです。
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