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5日目 : 昨日までで目ぼしい場所はほぼ走破しました。バイクと水シャワーと洗濯の毎日にほとほと疲れ果て、今日こそ本当に休みたかったのですが、「1970年代にアメリカ軍の爆撃で廃墟になった、昔の首都を見に行きませんか?」と言われれば、行きたくなるのが人情。後1日我慢すれば、お湯シャワーと洗濯機の生活に戻れるのだから、と自分に言い聞かせ最後の踏ん張りをすることにしました。
標識
標識
バンルン南西の分岐点
バンルン南西の分岐点
 この分岐からルンハットまで31キロ、約1時間の道のりです。プノンペンまでは585キロとなっていますが陸路での直行便はなく、バンロン〜ストゥントレン(車)〜クラチエ(車かボート)〜コンポンチャム(ボート)〜プノンペン(車かボート)と、バス、ピックアップトラック、ボートなどを乗り継ぎ、飛行機なら50分ほどの距離を1泊2日をかけて移動するそうです。

 バンルンから小1時間で前方に寺院の屋根が見えてきました。ルンハットです。でもバイクはここで止まらず、スレポック川に沿った道を奥へ奥へと走っていきます。やがて草むしたロータリーでTraはエンジンを止め、「ここが町の中心。あれが水道塔」と説明を始めました。1,2キロ先には、ポルポト時代に刑務所として使われていた地下室(現在は貯水槽になっていて中は見えません)とか、数軒の廃墟などがありました。ルンハットはかなり大きな町だったようです。
スレポック川
水位計も設置された、スレポック川
 川沿いに広がった、緑濃くしっとりとしたルンハット。"西部開拓の村"のように埃っぽいバンルンより、よっぽど首都としてふさわしいと感じました。でも、いくら爆撃されたからとはいえ、何故この地を再興しなかったのでしょう。疑問をぶつけると、「毎年この川が氾濫するから」と言う答えが返ってきましたが、とてもそれだけとは思えません。「せっかくの場所をもったいないな」、と言うのが正直な感想です。
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