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| 「昔ここに住んでいたのかも!?」と一瞬息を飲む。そんな気持ちを味わいたくて東奔西走した、世界あちらこちらをご案内します。 - 2008年02月21日更新 - | 世界の遺跡:チチェン・イツァ(メキシコ)
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2008年02月21日 : 関西に用事ができ、15日から西宮に来ています。どうせ関西方面に向うならと、韓国旅行以来気になっていた人物、雨森芳洲の故郷(滋賀県高月町)に寄ろうと、14日の名古屋行き夜行バスに乗りました。でもこの路線、距離が短すぎてゆっくり寝られませんね。特にこの日は「豊田で降りるお客さんがいなかった」と言うことで、名古屋駅には予定より1時間も早く到着してしまい、完璧に睡眠不足です。
駅の洗面所で眠気を覚まし、一路高月へ。途中太陽も見え安心していたのですが、列車が関が原を通過する頃から雪が舞い始めました。米原で北陸本線に乗り換える頃にはもう本降り。それもかなり大きなボタン雪です。高月駅に降り立ってみると既に30cmほど積もって一面の銀世界。ロータリーには人も一台のタクシーも見当たりません。さあどうしましょう。 | 江戸時代の国際人、雨森芳洲
| 案内所が開くのを待って情報を集めてみると高月は、『古代から仏教文化が花開き町内に25体もの観音菩薩が伝わる「観音の里」』だそうです。そういえば以前、「日本で最も美しい」と言われる渡岸寺の観音様に会いに来たことがありましたっけ。パンフレットを見るまで忘れていたんですけどね。
「芳洲庵」に行きたいと伝えると、「昨日までは良い天気だったのに、今年一番の大雪の日に当るなんて生憎だったね」と気の毒そうな口調。そして「この雪ではタクシーは当分来ないから、9時45分のバスで行きなさい」とバスの利用を勧められました。降り止まない雪に帰りが心配になり、時刻表を見せてもらうと「アッラー」。12時20分まで便がないじゃないですか。12時22分の快速で大阪に向う予定だったのに、これでは間に合いません。またまた、「どうしましょう」。 |
| 後のことは後で考えることにして、まずは芳洲庵です。雨森バス停で降りたのは、「病院に薬を貰いに行く」と言うおじさんと2人。どちらに歩き出すのか迷っていると、「案内所の人に頼まれたからな」と途中まで道案内してくれました。バスを降りてから芳洲庵までは5,6分の道のりでしたが、両側に掘割が続いているその町並みは、降り積もる雪と相まって「これぞ日本」と言う風情。まるで映画のワンシーンの中に入り込んだみたいで良い感じです。
後で芳洲庵の方に「素敵な町並みですね」と言うと、「町では掘割の手入れや水車の設置、鯉の放流などをして観光誘致に力を入れているんですよ。でも今は寒いので、鯉は避寒池に避難させ、水車は取り外してあります。次回は鯉が泳いでいる時期に来て下さいね、きれいですから」と教えてくれました。 | 大雪の高月:雨森芳洲庵付近
| この雪だとタクシーを呼ぶのは無理とのことで、館内で朝鮮通信使のビデオを見たり、お茶を頂いたりして2時間半ほど過ごしました。鎖国の江戸時代にあって、相手国の文化・風習の違いを理解し、誠意を持って付き合わなければいけないと、外交の心得を説いた芳洲。外交下手な現在の日本人に、もっともっと知って欲しい人物です。ここで見聞きした芳洲さんのことは、これから作る韓国編でも紹介するつもりです。それまで待てないと言う方は、下記の本を読んでみて下さいね。
蛇足ながら「その後の予定はどうなったの」かと言いますと、次の(1時間後の)快速列車に乗って、予定通りに尼崎にある尼信(尼崎信用金庫)博物館に寄りました。ここにも朝鮮通信使の資料があると聞いたからですが、それよりコインのコレクションが見ごたえがありました。ただ雪のため、滞在時間が1時間短くなってしまったのが残念です。では今日はこの辺で。 |
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