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 「昔ここに住んでいたのかも!?」と一瞬息を飲む。そんな気持ちを味わいたくて東奔西走した、世界あちらこちらをご案内します。 - 2009年11月12日更新 -
世界の遺跡:チチェン・イツァ(メキシコ)
世界の遺跡:チチェン・イツァ(メキシコ)
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2009年11月12日 : 「愛」の言葉が一人歩きしているような、「天地人」の放映も後わずかになりました。ドラマが大団円をむかえる前に、「わしはこんなところ来とうなかった」の名せりふで有名になった、越後の雲洞庵を訪ねてみようと高速に乗りました。

 雲洞庵は塩沢石打ITから15分、「霊泉が湧き出る場所に庵を建てた」のが1300年前と言う歴史のあるお寺です。暖かい日でしたが境内はしっとりとした冷気に包まれていて、灯篭も石仏も苔むしているのが印象的でした。
景勝・兼続主従が学んだ雲洞庵
景勝・兼続主従が学んだ雲洞庵
 与六人気もあってかツアー客が多く、堂内も結構賑やかです。兼続達の教室であった方丈の間には、説明文と一緒に2人が並んで勉強する様子が描かれた絵が置かれていました。その前でツアー客の一人が、「身分制度が厳しい当時に主従が並ぶはずがない。与六は板の間に座っていはずだ」とお仲間に説明しています。

 お寺の方に聞いてみると「方丈も本堂も江戸時代に建て直されていますので当時の様子は良く判っていません。でも場所は移していませんから、あの場所で2人が勉強したのは間違いないですよ」とのことでした。

 雲洞庵見学後は17号線を走って長岡に出て、歴史博物館を訪ねました。高田の雁木通り商店街を再現した大ジオラマ、「雪とくらし」コーナーは必見ですが、今回の目的は「縄文人の世界」と「縄文文化を探る」を見ることです。

 新潟県の低湿地帯の遺跡からは有機遺物(繊維・木工品など)が多数出土していて、この博物館に展示されていると聞いたことがあったからです。お奨めどおり、こちらの縄文展示は充分楽しめました。
柏崎の夕暮れ、遠景は米山
柏崎の夕暮れ、遠景は米山
 この博物館の近くには、新潟が世界に誇る火焔土器の出土地があり展示館も建っています。解説文が興味深く、じっくり読んで見学してましたらあっという間に4時過ぎてしまいました。

 最近は日が短くなっていて、外に出てくるとかなり太陽が傾いています。その落ちてくる太陽と競争するように西に向かって車を走らせましたが、柏崎に着く頃にはもう暗くなっていました。「秋の日はつるべ落とし」とはよく言ったものです。

 日帰り温泉の駐車場で車中泊し、翌日は謙信の居城があった春日山に向かいました。春日山神社から山頂にある本丸址までは往復で1時間ほどかかりますが、山頂からの眺めは素晴らしく、日本海から長野県の妙高山付近まで見渡せました。途中兼続の屋敷址や毘沙門堂など見学しながら、是非歩いていただきたいものです。

 その後、謙信の墓がある林泉寺を見学しました。林泉寺の山門と本堂はそれぞれ、大正時代、平成9年建立と新しいものですが、茅葺の総門は謙信の時代に春日山城から移築された往時を伝えるものです。お見落としなく。
春日山城址から見た直江津港と米山
春日山城址から見た直江津港と米山
 宝物館には、かつて山門に掲げられていた謙信直筆の「春日山」「第一義」の額や軍旗などが展示されています。兼続の「愛」の兜もあったので「他で見たことがあるのですが」と質問してみましたら、「こちらはレプリカで、本物は米沢神社」と、私の記憶に間違いありませんでした。

 「謙信の遺骸は漆で固められ甲冑を着せたまま甕に収められた」と言う話とお墓との関係も尋ねてみると、「それが事実かどうかは確認できていません」とのこと。また「米沢の上杉家御廟所に謙信公も祀られていましたが」と聞くと、「それは御霊を祀る廟で後代に建てられたもの、御墓所はこちらと高野山にしかありません」とのことでした。

 今日はちょっと難しい話になってしまいましたね。疑問に感じるとすぐ質問したくなる性質なので、悪しからず。蛇足ながら本日はMy birthdayです。では又。
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