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 「昔ここに住んでいたのかも!?」と一瞬息を飲む。そんな気持ちを味わいたくて東奔西走した、世界あちらこちらをご案内します。 - 2009年12月10日更新 -
世界の遺跡:チチェン・イツァ(メキシコ)
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2009年12月10日 : 今日はガーナ在住の友人が手がけた絵本、「サラガのバオバブ」をご紹介します。『西アフリカ最大の奴隷市場サラガ。その広場に立つバオバブの老木が、悲惨な奴隷貿易の歴史を語る』物語です。
よねやまひろこ著「サラガのバオバブ」:新日本出版社
よねやまひろこ著「サラガのバオバブ」:新日本出版社
 平易な文章と柔らかいタッチの水彩画で描かれた主人公の少年ダウダの生涯は、重いテーマながらもどこか未来につながる明るさも感じられました。それは『過去にどんな辛い悲しい出来事があっても、未来に希望を残したい』と語る作者の気持ちが込められているからだと思います。

 作者の博子さんとは15年ほど前、東京で知り合いました。翌年、ガーナの首都アクラで日本語教師をしている彼女の家に遊びに行ったのが、最初のガーナ訪問でした。その時一緒に、奴隷貿易の積出港だったエルミナ要塞に見学に行きました。

 絵本を読んでいますと広々とした海岸と白亜の要塞を思い出します。白い建物の内部は、その外観の美しさとは対照的に陰惨な雰囲気が漂よっていました。奴隷が押し込められていた窓のない小部屋や、船に積まれる時に通った薄暗い通路、そこを何千何万ものダウダ達が通ったのです。
かつて奴隷貿易の積み出し港だったエルミナ要塞
かつて奴隷貿易の積み出し港だったエルミナ要塞
 作者の願いは『希望ある未来に繋げるために、現代を生きる我々はどうしなければならないのか。子どもたちと語り、考えあいたい』と言うことです。この絵本を通じて、親子で過去の歴史について語り合えたら素敵ですね。子供さんたちと一緒に読んでみてください。

 理解を深めるために、何冊かの本と2本のDVDを下にあげておきました。作家アレックス・ヘイリーが自らのルーツを探った自伝的小説「ルーツ」。それを映像化したアメリカのTVドラマ(1977年)「ルーツ」は、日本でも放映されて話題となりました。この内どれか一つでもご覧いただけたらと思います。
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